腹へったな~、あっ!豆あるやん!食ったろ!
ぴぃきち君、その豆は食べないで!
なんでやねん!腹減って死にそうや。
その豆は節分の豆まき用に準備したものだから置いておいてほしい。
節分まで待たんでも今、まいたらええやないか。はよ食べよ。
節分の日は決まってるからダメだよ。
もともと「節分」は立春・立夏・立秋・立冬の前日を指す言葉だったけど、冬から春に向かう時期は1年の境目と考えられ、立春の前日が「節分」として定着したそうだよ。このような季節の変わり目には邪気が生じると考えられ、平安時代には厄や災難を祓い清める「追儺(ついな)」という宮中行事が行われていたけど、時代とともに豆をまいて鬼を払う行事になったそうだよ。
節分行事が大切なのはわかったわ。
でも、なんで豆なんや?もっと鬼を倒せそうな剣とか鉄砲とか武器の方がええんちゃうか?
豆には魔除けの力があると信じられていて、魔を滅する「魔滅(まめ)」に通じ、
無病息災を祈る意味があるからだよ。
へ~、豆はそんなにすごいんか。
寺社の節分行事では豆まきや舞踊奉納が行われたり、くじ付きの福豆や福引が 用意されていたり、屋台も出て多くの人でにぎわうそうだよ。
福引あるんなら、いくわ!一番ええ景品あてたるで!
福引の前に、まずは厄払いをしてからね。
せっかくだから豆まきの方法を教えるね。
まず煎った大豆を升に入れて、節分の夕方までに神棚に供えておくよ。
夜は美容のために早く寝るようにしとるから、昼にまいてもええか?
鬼は真夜中にやってくるそうだから、夕方以降がいいね。
さあ日が落ちたら、いよいよ豆まきだよ。 家の戸や窓をあけて 「鬼は外!」と豆をまくんだよ。そして、出て行った鬼が家の中に入らないように窓を閉めてから 「福は内!」と叫びながら、部屋の中にまくんだ。
それから豆を食べるんやな。
よっしゃー、升いっぱい豆を食べたるで!
ぴぃきち君、豆は自分の年齢よりも1つ多い数を食べると、その年は無病息災で過ごせると言われてるよ。
升いっぱい食べれるようになるのはおじいちゃんになってからだね。
なんやて!
節分まで食べるの我慢した豆を腹いっぱい食べられへんのか!
節分の日は豆だけじゃなく、恵方を向いて巻き寿司を食べる風習もあるよ。
巻き寿司1本まるかじりや!クークッククック。ようさん食べて厄除けバッチリや!
つづく